校長日誌

自立・協働・創造

2013年3月21日 21時33分

校長原稿⑥                 「自立・協働・創造」
                                                       
                   米沢工業高等学校 校長 大津 清

 光陰矢のごとし。平成24年度も早いものでまもなく閉じようとしている。そして、東日本大震災から2年が過ぎ去ろうとしている。被災地の復興は、まだまだこれからであり、被災された方々は今も苦しんでおられる。私たちは、被災された方々の心に寄り添い、できるだけの温かい支援の手を差し伸べていきたい。そして、あの時に学んだ命・絆の大切さ、日々のくらしのありがたさを忘れてはいけない。
 教護会及びETAの皆様には、日頃より本校の教育活動に対しましてご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、先日平成25年2月20日に山形県高度技術研究開発センターで平成24年度青少年の創造性開発育成事業の成果発表があった。本校定時制からも現在取り組んでいる「視覚障がい者を対象とした点字学習支援装置の製作~全校生による、外部の方に使ってもらうことを意識した「ものづくり」への挑戦」というタイトルで菅野均・飯島未来・土屋権照君が発表した。物おじしない堂々とした立派な発表であった。そして、見事山形県知事賞(最高賞)を受賞した。これは、困っている人を手助けしようと考えたこと(自立:自分が自立できなければ人助けはできない。)。全校生で取り組み、企業((株)タカハタ電子)だけでなく山形県立山形盲学校と連携したこと(協働)。発明コンクールに出品するなどオリジナルなアイディアがあること(創造)が評価されたのではないかと思われる。
 現在、文部科学省は平成25年度から始まる第2期教育振興基本計画を作成して、キーワードとして「自立・協働・創造」を掲げている。まさに、この点字学習支援装置の製作の取り組みは、教育振興計画のキーワードと同じものであった。この取り組みにより夢や希望、勇気をいただき、生徒の自信と誇りと成長につながっていると思われる。
 これからもこのような取り組みをしていきたい。尚一層のご支援とご理解をよろしくお願いいたします。
「PETA便り第8号、平成25年3月発行より」