校長日誌

「PETAだより」(平成24年3月発行)の校長挨拶文

2013年2月23日 08時27分

本校の定時制では、働きながら学ぶことを推奨しており、PTA(本校では「教護会」と呼んでいる)の他に昼働いている職場の雇用主との会(ETA)も組織しています。そして、PTAとETA一緒の「PETA便り」(PETAはPTAとETAを合わせた造語です)を毎年2回発行しています。
現在、「PETA便り」の原稿の依頼が来ています。今、昨年の原稿を見ています。時の経つのは、本当に早いものです。
つたないものですが、昨年の「PETA便り」の校長挨拶原稿を下記に掲載します。
                                                「チャレンジ」
                                                                    校長 大津 清

 平成23年度も早いものでまもなく閉じようとしています。昨年は東日本大震災があり、これまで経験をしたことのない甚大な被害を受けました。エネルギーの重要性、命・絆の大切さ、日々のくらしのありがたさを学びました。被災地及び被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
 教護会及びETAの皆様には、日頃より本校の教育活動に対しましてご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、最近は東日本大震災、タイの洪水、ヨーロッパの金融危機、急激な円高など厳しい経済状況の中で閉塞感漂う状況にあります。また、少子老齢化による市場縮小が懸念され、グローバル化の波も押し寄せています。
 これからは、夢や希望を抱いて、地域より世界を見、世界から地域を見ていく一層広い視野を持ち、内向き志向を打破していく必要があります。ここで、インド緑化に一人で立ち向かった日本人を紹介したいと思います。それは、杉山龍丸(1919~1987)です。福岡市生まれで作家夢野久作の長男です。彼は、戦後引揚者を収容するために「杉山農園」を経営し、千葉県稲毛で引揚援護局に勤めました。1955年日本の農法・技術によりアジアから貧困をなくすことを意図して国際文化福祉協会創設し、1962年インドに渡りました。そこで、父の残した全財産、田畑三万坪を投じて、インド緑地化に取組、インドでは「グリーンファーザー」と知られています。先人の生き方とその精神を学びたい。
 今こそ、高い志を持って何事にも積極的にチャレンジしていく必要があると思います。本校も歴史と伝統を大切にしながら、本校で学ぶことに自信と誇りを持ち、チャレンジして活気あふれる学校づくりをしていきたい。これからも尚一層のご支援とご理解をよろしくお願いいたします。
(「PETA便り」第6号、平成24年3月発行)
生徒の成長を願い、未来を切り拓いて、たくましく人生を歩んで欲しいと祈るばかりです。